経絡治療

鍼灸医学は約3000年前に中国で起こり、6世紀後半頃日本に伝わって来ました。

その後、日本人のデリケートな体質や風土に合った治療技術として発展し確立

されたものが経絡治療です。

 

「気」という概念

 

私たちの体には、「気」というものが巡っています。気とは形もなく

目にも見えませんが、私たちが生きてゆくために必要なエネルギ―のこと。

元気、やる気、などの「気」です。

気は全身に存在し、人体表面にある「経絡」という気の通り道の上を円滑に

廻ることで生命を維持しています。

流れる「気」が淀んでしまうと、その経絡に関連した身体の部分に病気の

症状として表面に現れてくるのです。

鍼を用いて、この淀んだ気を元の状態に整えてゆきます。

当院では、気の変動(淀み)を独自の方法で診断し、鍼治療によって気の

調整をしていき、自然治癒力を高めて、からだを健康に戻していきます。

 

「四診法」にて把握する

 

そして、実際の施術法として確立するのに「四診法」という、

今でいうカウンセリング法というものがあります。

 

望診 : 視覚を通して病態を診察する方法

聞診 : 聴覚・嗅覚を通じて病態を診察する方法

問診 : 問いかけと応答により病態を診察する方法

切診 : 脈・腹を診て病態を把握する方法

 

という東洋医学独自の診断法で脈を診たりお腹を診たりして、全ての症状を

統一的に診断し「証」(しょう)という治療方針を立てます。

 

そして、鍼によって身体の隅々まで巡っている気の流れを整え、人が本来

持っている自然治癒力を取り戻し強化していきます。

ちなみに経絡治療では「はり」や「きゅう」は、気を動かす道具と捉えます。

 

病気が改善するのは生命力の強化した結果です。人が治ろうとする働きを

助けるのが鍼灸です。また鍼灸は健康法・予防法に優れた力を持っています。

 

また、「経絡治療」では施術中に、「脈 」「お腹」 の変化を何度も確認し、

施術前と施術後の違いを把握し、病が回復するのを期待できる状態にして

施術を終えます。

これが、正真正銘の東洋医学の鍼灸である「経絡治療」です。

 

ちなみに現在この「経絡治療」を用いて施術できる鍼灸院は、全体の2%未満

と言われています。

その理由は、知識、技術を習得するのに、難解かつ多大な努力と時間を要する

からです。

経穴・経絡とは

 

    …つぼ=経穴(けいけつ)とは…
 

「笑いのつぼにはまった」などと使われるこの「つぼ」

という言葉が ありますが、

これはそもそも東洋医学から来ています。

 

ツボは、専門的には「経穴(けいけつ)」といわれて

います。
 

この「経穴=ツボ」は、東洋医学の考え方の一つに経絡と

呼ばれる「気」の流れる道上にあるとされています。


そして体を動かすエネルギー源のことを「気」と表し、


この流れが上手くいかないと身体に不調や諸症状が

現れるといわれます。


この「気=エネルギー」がたまっているところに

「経穴=ツボ」はあるとされています。

 

そのツボ(経穴)の部分に指圧や、鍼、灸等で刺激を

あたえることで、体調を調整し不調を改善したり、

諸症状の緩和を図ることが出来るのです。

 

WHO(世界保健機構)でも認められているツボ

「経穴」の数は、361穴あります。

 

     …経絡(けいらく)とは…
 

経絡とは、東洋医学に「気血」という基本となる考え方があり、

その「気血」が流れる道のことを言います。

「気血」とは一般的には『エネルギー』と考えられています。
 

そして体はこの「気」と「血」のバランスを保つことで正常な

生命活動が行えると言われています。

 

この気の流れる通り道を経絡(けいらく)といいます。


この通り道は14ありまして例えば、肺経、胃経、肝経…

といった名前がついております。

○○経の「経」とは、もともと縦糸(たていと)という意味があり、

そこから転じて「すじ」とか「道」という意味になり、

そのうちに「教え」という意味も含むようになったようです。

経は、「けい」とも読みますが「きょう」とも読みますよね。

例えば、 般若心経、法華経、易経……。


「経験」という言葉も、その人の 「個人の教え」という意味だと

思います。

東洋医学が伝えるところでは、つまり、体には、肺経(肺の教え)

や胃経(胃の教え)などそれぞれの経絡が教えてくれるという

ことです。

これは、連綿と祖先が、いや人類がつむいできた縦糸。この教えに

沿う限り体はいろいろな智慧を働かせてくれます。

自分ひとりの体験だけではない、祖先たちが体験しては克服してきた

智慧と工夫なのです。

そのエッセンスが、私達のひとりの体に備わっているのです。

  

     …経穴(けいけつ)=つぼ の歴史…


東洋医学は2千年以上の歴史があると言われています。

この東洋医学のベースになるのが、

(一方がなければもう一方も存在しない)という
 

万物を全て陰と陽に分類する考え方「陰陽学」と、

さらにそれを自然界の5つの物質にカテゴリーに分類して

同じ強さの者がお互いにバランスを取り合っている
 

五行説」の考え方をあわせた「陰陽五行説」になります。
 

この調和・バランスの「陰陽五行説」から私たちが正常な

生命活動を行うためには前の項目でもありました

 

気(陽)、血(陰)の調和が大切になってくるのです。

 

その「気血」の調和を調整してくれる「ツボ」の成り立ちは、

もともと石器時代にさかのぼって、

植物や尖った石に偶然身体をぶつけると本来あった痛みが消えた

というところから

石で体を刺激することで治療(痛みの緩和)する行為に

発展したのではと考えられています。

 

さらにそれが古代中国にわたって、「陰陽五行説」に取り入れられて

「経穴」として成立した。と言われています。

 

 

陰陽五行説

古代中国で生まれた自然哲学で、この世の全てのものは

『木・火・土・金・水』の5つの要素(五行)からなり、

陰・陽の二面性を持ち合わせている。という考え方です。

古くからあった陰陽説にさらに分類した五行説が加わって

陰陽五行説と言われるようになったのです。

東洋医学の思想は自然と強く結びついており、人体も

この思想をもとに成立ち、自然の一部であるとされています。

東洋医学において人間の内蔵を表す『五臓六腑』という

言葉があります。

五臓とは『肝・心・脾・肺・腎』。

六腑とは『胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦』をさします。

この五臓六腑も五行に当てはめられ、それぞれの役割や

関係が決められているのです。

 

 

気と血の調和

気と血は密接な関係に有ります。お互いに影響を及ぼしあって

いるとされています。 

気は、体内に取り込まれた栄養素や水分、血液などを各臓器、

筋肉、骨、皮膚とあらゆる箇所に運んでくれる力です。

そして血は全身に栄養を与えているので、血の供給が無ければ

全身の各部位が働けなくなります。

この「気」と「血」の働きや量が、バランスよく調和した状態を

健康と考えます。

 

経絡治療の期待できる3つの効果

ほとんど痛みがありません


はり…トリガーポイント鍼療法や低周波はり

           通電療法と違って深く刺しません。

   1mm刺すか刺さないかの感じです。それと髪の毛

   ほどの細さの、日本製の滅菌された使い捨ての製品を

   使用しますので、痛みはほとんどありません。

   衛生面でもご安心いただけます。
 

お灸…よもぎの葉でできた艾(もぐさ)を各種ご用意し、

   火傷や跡がつかないよう、心地よい温度で丁寧に

   施術しています。

内科的症状や不定愁訴に効果があります


はりやお灸を用いて人の身体に流れる「気」の

調整をすることで、

身体が本来持っている回復力を高め、痛んだ身体が

元に戻るためのお手伝いをします。
 

ざっくりと語弊を恐れずに言ってしまえば

「筋肉・神経・内臓機能もひっくるめて、からだ全体の

疲労回復を促していく」というものです。

「気」の調整に用いるのは、五臓六腑に根ざした

「経絡(けいらく)」という目には見えないエネルギーの

流れです。
 

この経絡と呼ばれるものはからだ全ての活動を維持・管理する

「生命統制機構」として考えられています。

病気やそれに伴う不快な症状とはそのエネルギーバランスが

乱れたとき、偏ったときに現れてくるものです。

よって、経絡の流れを調えると生命力が強化され、身体が治る

方向へと戻り始めるのです。

病気の予防ができます


ツボへの刺激は、慢性疾患や慢性症状だけでは

なく、日常のささいな不快症状や痛みなど、

いわゆる「未病」の軽減にも効果を発揮します。

未病とは、病気ではないけれど、「体がスッキリしない」

「体調がさえない」「だるい」「やる気が出ない」と

いった状態です。
 

未病の状態が続くと、もっと重大な生活習慣病や、

治りにくい慢性症状へとつながっていきます。

未病の段階からツボ刺激を行い、体の状態を整えておく

ことは、多くの慢性病の予防に役立つはずです。

はり・お灸治療のはじめての方へ


おそらくはり治療を躊躇される大半の方は、表面的な

「チクッ」といった注射のような鋭い痛みを連想される

方が多いと思いますが、

実はその痛みは、あまりありません。

ただし、痛み感覚には個人差があります。

 

はりは、細いもので髪の毛ぐらいで、思った以上に細く

しなやかで、痛みがあったとしても、うぶ毛を抜く程度の

ものです。


但し、筋肉が硬くなっている箇所に刺入していった際に

たまに重痛い・痛だるいといったはり独特の刺激を感じる

事があります。


鍼の世界では”響き”と言いますが、こういった刺激に不安

を感じる方や苦手な方は、一声かけて下さい。

ちなみにはりはディスポーザブル(使い捨て)を使用して

おりますので衛生面での心配は一切ございません。


お灸は、いくつかの種類がございまして火傷にならない

安全なものもありますので安心して下さい。

熱刺激量の感度には個人差がありますので、その時によって

調節いたします。

 

はり・お灸治療は副作用はありませんが、人によっては一時的な

だるさ・立ちくらみ・湯あたりのような症状(個人差があり)

を伴う事がございます。

これは好転反応といって、血流が良くなる事で代謝が促進

されて起こる反応なので心配ありません。


治療を行っていく上で、良くも悪くも反応がありますと体や

精神面の状態を把握しやすいといったことがあります。

次の治療をするにあたり重要な情報になることは間違いありま

せんので、是非、お伝えください。

 

料金表

 
当院で受けられる施術料金をご案内します。

初診は 5000円 です(税込)

 …はり・お灸はしてもしなくても同じ料金です…
 

特に初回は、問診と簡単な検査に時間がかかる場合がありますので、
お時間に余裕のある方は、約90分を見ていただければと思います。

2回目以降の料金です

               (2回目以降の施術は、消費税が加算されます)

① 50~60分(痛みの特定部位) 5,500円(税込)
② 80~90分(全身) 8,800円(税込)
③ 110~120分(全身+美容鍼) 11,000円(税込)

※ ①のコースを希望の場合、痛みがたくさんあっても  
   
時間内で対応できる痛み部位のみを対応いたします。

※ ③美容鍼(びようはり)‥‥顔面・頸・頭部に合計数十本のはりをいたします。
               
基本的には女性スタッフ対応いたします。

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2023/12/25
年末年始のお知らせ
令和5年12月31日から令和6年1月4日までお休みになります。

 
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2021/03/17
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